(校庭の掃き掃除をしていると、『食堂はどこだ〜!』という元気な声が聞こえてきた)
(食堂とは反対側から聞こえてくるような…)
(不思議に思っていると、萌黄色の制服を着た二人組が走ってきた)
(何故かお互いの体が縄で繋がっている)


左門「やや!あなたは事務員のくないさん!
これからお昼ですか?」

三之「こんにちは!
僕たちも食堂に行く途中なんです。でも、どういうわけか食堂がどこかに消えてしまって…くないさん、ご存知ではありませんか?」


(大きな目で見上げてくる二人に食堂は反対方向であることを伝える)
(するとお礼を言った二人はそれぞれ全く見当違いな方向に走り始め、お互いを繋ぐ縄に引っ張られて転んでしまった)



(見ていられないのでそれぞれの手を繋いで食堂へ行くと、3年生の富松作兵衛が泣きながら6年生の食満留三郎に何やら必死に訴えていたが、あなたの連れてきた二人をみつけると駆け寄ってきた)


作「くないさん!?こいつらを連れてきて下さったんですか!?
うちの二人がご迷惑を…失礼しました!
おまえらどこにいやがったんだ!俺が手を洗いに行ってる間に二人ともいなくなっちまいやがって!ここで待ってろって言っただろうがー!勝手に動くんじゃねーやちくしょう!!

無事でよかったぁ…!」


(二人を見つけて安心したのか泣き出してしまった作兵衛の頭を、状況を理解しているのかいないのか迷子になった二人がよしよしと撫でている)
迷子組を捕獲する