(おつかいに出たはいいが迷子になってしまった)
(お供として一緒についてきてくれた乱太郎と伏木蔵ともはぐれてしまい、2人への心配と一人ぼっちの心細さで不安になってきた)



雑「忍術学園の事務のお姉さんじゃないか。
どうしてこんな所にいるんだい?ここはタソガレドキ領だよ。」


(いきなり頭上から声が聞こえ、見上げると錆色の忍装束を着た包帯まみれの大男がいた)
(学園の保健室で時々見かける、タソガレドキ忍軍組頭の雑渡昆奈門だ)


雑「迷子かな?
さっき尊奈門から連絡があって、忍術学園の保健委員の1年生2人を保護したと聞いたよ。乱太郎くんと伏木蔵くんだろう?
後で学園まで送っていくつもりだったけど、保護者が見つかってよかったよかった。
小さい2人だけで歩くのは危ないし、若い女性の一人歩きも危ないからね。

こんな山の中まで歩くの疲れたでしょ?ここから忍術学園まで結構距離あるし、2人を探して休みもしなかったんじゃない?
ちょっと休憩していったら?保護した二人もこっちにいるはずだから。お茶とお菓子もまだ残ってるよ。

安心して、何もしないから。」

押「そのセリフだと逆に怪しいですよ、組頭。」

雑「そう?」


(どうやら偶然居合わせたタソガレドキ忍軍が二人を保護してくれたようだ)
(こんなところで敵の忍者に見つかったらひとたまりもないが、保健委員会がタソガレドキ忍者と仲良くしてくれていて助かった)
(雑渡さんの言葉通り、乱太郎と伏木蔵は怪我ひとつなく無事に過ごしていたようだ)
(しばらく休憩してから学園まで送ってもらえた)
迷子になる