(テストの採点をする土井先生と机の間に入りこんで、膝の上に座ってみた)
半「!?
もう、またいたずらですか?
くないさんは本当に人にくっつくのが好きですねぇ。
…そんな悪戯っ子のために大人しく椅子代わりになんかなってあげませんよ。
このまま作業を続けますからね。いいんですか?
退くならいまのうちですよ?
…ッ。」
(あなたが動かないのを見て諦めたのか、あなたを膝の上にのせたまま採点の作業に戻った)
(先生が机に手を置くので、腕の中に閉じ込められたような形になる)
(肩の上に先生の顎がのって、吐息がすぐ近くから聞こえる)
(あなたの肩甲骨の辺りにぴったりとくっついた逞しい胸からは、少し高めの体温と、いつもよりずいぶん速い鼓動が伝わってきた)
(一気に意識してしまったあなたは、採点する先生の手が一切動かず、紙に赤いインクのシミが広がっていくだけであることに気がつかなかった)
膝に乗る