(各教室に配布するお知らせの資料を運んでいると、曲がり角でだれかと正面からぶつかってしまった)
(転んでしまう衝撃に耐えようと咄嗟に目を閉じたが、腰と背中を力強い腕で支えられたかと思うと、ぐいっと引き寄せられ転倒は免れた)
(が、引っ張る力が強く、勢いのまま再び相手にぶつかった)
(口元が痛い)


半「な…えっ!くないさん!?
す、すみません!怪我はありませんか!?
ごめんなさい、私の不注意で…」


(湯飲みの落ちる音が静かになった時、やっと状況を理解する)
(どうやらぶつかった相手はお茶を運んでいた土井先生だったらしい)
(転ぶ前に引っ張り起こされたのも、反射的に相手を助けようと無意識に体が動いたようだ)
(自分が引っ張ったのに驚いている)


半「痛むところはなさそうですね、よかった…
資料は濡れていないはずです。念の為確かめてくださいね。ではここはそのままでいいです私が片付けてから行きますので雑巾をとってきますくないさんは気にせず仕事を続けてくださいそれでは!」


(あなたの運んでいた資料は咄嗟に先生が守ってくれたらしい)
(シワひとつついていない資料を手渡されたかと思うと、一息で何やら捲し立てて風のように去っていった
事故ちゅー