半「忍者には三禁というものがあります。忍者にとって影響されるとよくないもの三つです。

それが『酒』『欲』『色』。

酒は読んで字のごとく飲酒のことです。酩酊していると、普通の人でも判断が鈍りますから、溺れてはいけません。

欲もそのままです。金や地位に執着するのはよくないですね。我々は任務を完遂することが第一の責務ですから、私利私欲で動いてはいけないということです。

色。これには2つの意味があって、『性欲』と『優しさ』です。
自分の性別を利用して相手を騙す術を使う忍者もいますから、異性に惑わされるようでは忍者としてやっていけないということです。
優しさは美点ですが、弱点にもなり得ます。相手を思いやるあまり、修羅場での判断が鈍ってしまってはいけません。

忍術学園には、優しさという色に溺れている生徒が何人かいますね。忍者として仕事をする上では邪魔になるかも知れませんが、完全に優しさを捨ててしまっては、人ですらなくなってしまうと私は思っています。

性欲についても、恋をするなという意味ではありません。職員の中には既婚者も多いですし、山田先生だって恋をしたから利吉くんが生まれたわけですから。

ですから、これはあくまで「忍者として仕事をする上での禁止事項」です。
我々は忍者である前に人間ですから、普段の生活で無理に抑える必要はないんですよ。」

(そうでないと私、あなたに想いを伝えられないじゃないですか)
三禁