半「おっと…!」
(壁際にいた土井先生に襲いかかるふりをして抱きついてみると、難なく受け止めてくれた)
(そのままくっついていると、くるりと位置が入れ替わり壁側に移動させられた)
(背中は支えたままぐいっと体重をかけられ、壁際に追い込まれる)
半「…角に追い込まれたネズミは、猫に噛み付いて反撃することもあるそうです。自分が食べられるとわかっていて、いつまでも大人しくしている生き物はいませんよ。
どれだけ自分が優勢でも、完全に決着がつくまで油断してはいけません。
窮地に陥った獲物は、どんな力を発揮するかわかりませんから。
こんな風に…」
(土井先生の整いまくったご尊顔が至近距離にあり混乱していると、先生の顔が肩口に埋まる)
(空いた手が後頭部を支え、熱くて柔らかいものが首筋に触れた)
半「逆に食べられてしまう可能性だってあるんですからね。」
(顔を上げた土井先生は首まで真っ赤で、熱のこもった目でじっと見つめられたーーーーー)
(そこから先の記憶がない)
(気がつくと医務室で、伊作に手厚く看病されていた)
がおー1