4月9日金曜日、5:20 A.M.
まだ独り暮らしに慣れていないため、少々早めに起床するよう心掛けているが○○だが、それにしても今朝の目覚めは早かった。いや、上半身が起き上がっただけで顔は目覚めたとはいえないもの。半目どころか瞼は九割落ちており、傍から見れば目を瞑っているようにしか見えない。
されどそのままベッドを出て、寝巻を脱いでから洗濯機を回し、夕飯の残りを温めて朝食とする。
絶美、そう評してよいほどの美男であった氷瑪幹寿について、凛音はどうにも芳しくない反応をしていた。そして、その理由が知りたいなら共に登校してみようと言われたため、そのために今日はいつもより早く起きたのである。ただ、遅刻の常習犯である氷瑪について知ろうとしているのだから、別にそこまで早く起きる必要はない気もするのだが……。
少々疑問に思いながらも○○は食事を終え、片付けをし、掃除をしてから洗濯の終わった衣類を干す。まだ家事に慣れぬせいで一つ一つの作業の手際が悪く、身嗜みを整えたりまでしていると7時近くになってしまった。凛音との待ち合わせは7:20だが、道にも不慣れな○○はそろそろだとゴミ袋を手に家から出る。
>>