あれから○○ちゃんはよく俺の個性訓練を見に瀬古杜岳に来てくれるようになった。
俺の火傷を最初は心配してたが、俺が大丈夫だと言ったら少し泣きそうな顔で手当てだけはさせてと言うから任せてる。
別に手当てとか平気なのにな…
俺の個性訓練を○○ちゃんは目を逸らさず見てくれる。
キラキラした目で見てきて、燈矢くんすごい!と褒めてくれる。
それが嬉しかった。
○○ちゃんと一緒にいる間だけは、不思議と失敗作の俺でも存在して大丈夫なんだって思える。
あの子といると楽しくて…少しだけ、世界が明るく見えた。
何でかはわからない。
だって誰かといてこんな風になるの初めてだから…
今日は来ないのかな、○○ちゃん。
『燈矢くんこんにちは!』
「○○ちゃん!うん、こんにちは!」
良かった。今日も来てくれた───。
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