「!
いいのかよ…初めてがあんなので…」
『燈矢くんだから大丈夫…』
赤く染まった頬を自分の両手で隠しながらそう言う○○ちゃんはすごく可愛かった。
“燈矢くんだから大丈夫”
それに俺だからってどういう意味?と聞きたかったけど、あまりにも自分の心臓の鼓動が早く、また、熱くなっていく顔を○○ちゃんに知られるのが恥ずかしいと思ってしまい結局何も聞けなかった。
その日はお互い少しギャクシャクしたが…次の日にはもう元通りの俺たちに戻っていた。
俺の個性訓練を見てくれたり、火傷の手当てをしてもらったり、まだ消し方がわからない俺の炎を消す手伝いをしてもらったり…休憩中にはいろんな話をしたり…
そして○○ちゃんを彼女の家まで送り届ける。(○○ちゃん可愛いし、ちょっとドジだから一人で帰らすのは心配で送るようになった)
気付いたら○○ちゃんがいる生活が当たり前になっていた。
○○ちゃんと一緒にいるのは楽しい。
すごくすごく楽しい…
ああ…
「○○ちゃんとずっと一緒にいたいな…」
無意識に声に出してたその言葉に自分で驚く。
うわ急に何言ってるんだ俺!○○ちゃんもびっくりした顔して──
『うん、いいよ』
「…え!」
『え?』
「いいの?」
『うん!もちろん!
えへへ…じゃあ約束ね。
私と燈矢くんはずーっと一緒!』
笑いながら俺に小指をそっと差し出す○○ちゃん。
俺も小指を差し出し、○○ちゃんの小指に絡めてずっと一緒の指切りをした。
○○ちゃんとずっと一緒…
うわ、どうしようすっげえ嬉しい!
俺はこんな日がずっと続くと思ってた。
ずっとずっと続いて…一緒に大人になっていくんだと思ってた。
けどそれは突然終わりを告げた。
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