あれからどうやって帰ったのか覚えていない。


気付いたら俺は自分の仏壇の前にいた。


誰もいない、がらんと寒く寂しいその部屋で、そっと、燈矢自分の遺影に手を添えた───







○○ちゃん……○○ちゃんは俺の事最初から好きじゃなかったのかもしれない。
ただ優しさから同情したんだ。


けどもうそれでもいい…側にいてほしい
俺の事見てほしい
俺に笑いかけてほしい

○○ちゃんからの愛がほしい

俺の事…愛してよ○○ちゃん……

もしまた○○ちゃんに会う事があったら…何をしてでも手に入れる。
絶対に手放してやらねえ…


○○ちゃん……



彼女の事を想いながら、自分の……否、轟燈矢の遺影を見つめた。



さようなら、轟燈矢。







もう燈矢は死んだ。