クリス 「ジョルジュ殿、これからよろしくお願いします。
大陸一の弓使いと呼ばれるあなたと共に戦えること、光栄に思います。」
ジョルジュ「大陸一か…すまんが、そのたいそうな呼び名はよしてくれ。」
クリス 「え? 何故ですか?」
ジョルジュ「オレは名門貴族の出でな、大陸一などという名は、
一族の連中が名声欲しさに流したものだ。
本当の実力はそれほどのものではない。」
クリス 「そ、そうなのですか…そういえばお聞きしていいですか?
あなたはカシミア大橋で…」
ジョルジュ「なぜ弓兵のオレが城の防衛などしていたか、か?」
クリス 「あ、はい。私たちからすればありがたいことでしたが…」
ジョルジュ「確かに弓は城の守りには向かない。
至近まで近づかれれば何もできんからな。
だが、それを百も承知で、ハーディンはオレに命令したんだ。」
クリス「…それはつまり…」
ジョルジュ「ああ、そうだ。体のいい処刑だな。
城を守って死ね、ということだっったんだろうよ。」
クリス 「何故、そのようなことに…」
ジョルジュ「ハーディンに忠言を繰り返したり、ラングを見捨てたりしたからな。
ハーディンからすれば、オレは邪魔なだけだったんだろう。」
クリス 「…………」
ジョルジュ「あの場で死ぬのも仕方がないという気持ちでいたがな。
クリスたちには、忠誠を誓うべき方を思い出させてもらった。
感謝している。」
クリス 「こちらこそ、ジョルジュ殿と共に戦えることを感謝しています。」
ジョルジュとクリス1