…あのさ、〇〇さん
本当はボクもとっくに気が付いているんだ

〇〇さんは枷なんてなくてもどこかに行かないし、鍵を掛けておかなくったって逃げ出したりしない

だから、勝手に期待しちゃうんだ
ボクが意識して不幸にしてやろうとしてるのに、それすらも受け入れてくれるキミは、勝手に来る不運でも同じように受け入れてくれるんじゃないかって…

……ねぇ、〇〇さん
ボクはキミと一緒に不運を乗り越えて、一緒に幸運を分かち合いたい
……キミとずっと一緒にいる権利が欲しい

あげるよ。その代わり、私にも狛枝くんと一緒にいる権利ちょうだい
★プロローグ