「かはっ…ぐッ…!」

(白髪の妖狐の首に爪を食い込ませる)
(体勢を崩し布団へ雪崩れ込むも腕を外そうとする以外の抵抗はない)
(よほどこちらに肩入れしていると見える。選んで正解だ)

「新入り、ちゃ…っ」

(名を呼ぶくらいなら助けを求めれば良いものを)
(親指に全体重をかけ息の根を止めにかかる)

「ッ…!!」

(が、寸でのところで首の後ろに何かを食らった)
(朦朧としだした体を手放し、元の体に意識を移す)
(仕留め損ねたが面白いものが見れた…それだけで十分だ)