今日は二十四節気の一つ、小満の日にあたる。
万物がよく成長し天地に満ち始める、一年の内で最も新緑が輝く季節だ。
この日がやってきたということは、ちょうどひと月後には夏至が訪れる。
夏至は年に一度の黄昏時であると以前教えたね。君が館へやってきた日でもある。
歓迎会がまだだっただろう。かなり遅れてしまったけれど、この日は盛大に祝おうと思ってね。
だから予定は入れずに居て欲しい。問題無いだろうか。
(一か月後とまだ先なこともあり、何の懸念もせず大丈夫だと首を縦に振った)
(微笑み返してくれる彼の口端は、いつもより影が濃い気がした)
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