ジユ:やれやれ、どうやら館唯一の女狐は俗説に違わず争いごとを好むらしい(シュバッ)
ツキ、セイ。お前たち基礎練はやり終えたのか?
戦いにおいて即決力は重要だが、俺はお嬢にまだ髪一本すら触れていないんだぞ(ガキンッ)
ツキ:触れそうな気配を察したから飛びかかったに決まってるでしょ!本当に油断も隙もないんだからっ
セイ:新入り、あと千歩は下がってくれ。師匠の場合視線だけで孕みかねない。
ジユ:毎日修行に付き合っているというのに散々な言われようだ。
そしてセイ、お嬢が誤解するような発言は聞き捨てならないな。どこでそんな言葉を覚えたんだ?
セイ:……小説です。
二流は触れただけで、一流の手練れは視線のみで孕ませることができるとありました。
ジユ:官能小説内での文章は好き者に合わせ誇張している節がある。
日常生活で使うには難があるどころか不快感を抱く者さえ居る。教科書代わりにするなど最悪だ。
セイ:…!
ツキ:セイ、正当化していたわけじゃなくて本気で勉強していたんだ…。