…(新入りは今日も寝巻きを着ている。廃小屋には来なそうだ。
…アイツ、すっかり尻尾生活が板についちゃって。
元々犬らしくはなかったけど、あそこまで落ちぶれるとはね。
今日の夢では何をつついてやろうか。
時々活を入れてやらないと任務を忘れるからいけない。
…人間に好意を寄せているフリは、我ながら妙案だった。
全身に虫唾が走ることを除けば、扱いやすくて情報も手に入る。
いつでも捨ておける都合の良い駒だった。
けれどいつからか、君が傍に居ないと虚無感を覚えるようになった。
ユラ様が死んで、もう誰も信じないと心に決めたのに。
…新入りと言葉を交わしたい。温かい手で触れられたい…)
泣きながら眠る※微グロ