なんだよ急に黙りこくって…機嫌悪ィのか?
だからって無視するこたねぇだろ。喧嘩なら買ってやるぞ。
……。

(オミの言葉を無視して前を通り過ぎようとすると、突然何かに躓き前のめりになった)
(転ぶと思って目を瞑ったが、体が倒れることはなくどこも痛くはない)
(おそるおそるまぶたを開けると、紺色と山吹色、それに派手なピンク色が目に入った)
(足元に目を移すも躓くようなものは何も無い。もしかして…)

バーカ、周りを良く見ねぇからこんな単純なモンに引っかかんだよ。

…見ろよ、俺のこと。
気に食わねぇ事があんなら言え。黙ってちゃ分かるモンも分からねぇだろ。

(背中に回された腕に力が入る。どうやら無視したままでは帰してくれなさそうだ)

子供扱いしないで!
無言でしがみついて頬擦りしてみる
泣く