(いつものように万華堂へ向かうと、珍しく店の外で誰かと話し込んでいるオミの姿が見えた)
(その向かいに居る額から二本の角を生やした女性は時々オミの腕に自らの腕を回し、まるで夫婦や恋仲のような雰囲気を醸し出している)
(しばらくしてご機嫌のまま去って行った女性に手を振ったオミは、がっくりと肩を落とし大きなため息をついていた)
(今日は会うのを止めようと思い踵を返すと、すぐに後ろから声がかけられた)