つまり今の俺は義務やらしがらみに囚われていると?
地狐ふたりに体術を教えているのは義務じゃあない。
頼みこまれたことがきっかけではあるが、ユラの理念に共感し、好きで指導をしているだけに過ぎない。
誰が言い出したかも定かじゃあない常夜一という名すらも、そろそろ誰かに譲るべきだとすら思っている。
そんな俺が一体何に繋がれているというんだ。
全てを打ち捨てたとして、今とそう大差ないだろう。