(どうやらここは…古びた神社のようだ)
(よくよく見れば覚えがある。ここは常夜唯一の境神社…)
(きっと私は賭けに負けたのだろう。でなければこんな風に壁をすり抜けたり宙を飛べはしない)
(だからといってここから離れてしまっては、魂だけの存在となった私は今度こそ消滅してしまうだろう)
(これはきっと罰だ。運命に従おうとしなかった私の罪…)
(…こんなに廃れた場所でも、参拝客が居るんだね)
(あのお面…もしかして野狐の器、人間か?)
(もし私が賭けに勝っていたなら、こんなにも純粋そうな子の体を奪わねばならなかったのか)
(失敗して良かったなどと言えば、ぬらりひょんは微笑みながらも気付かれぬようため息をついたことだろう)
(…随分と面白いことを願う)
(どうせこれから死ぬまで暇なんだ。少しばかり付き合ってみようか…)
彼岸花お供えしとこ本当のユラさま?