(朝ご飯をとって半刻ほど経った後、授業のためユラの書斎にやってきた)
(最初は前回の復習テストをし、分からなかったところを踏まえた上でより深い内容を教えてくれる)
(他で授業を受けたことは無いけれど、彼の話し方はとても分かりやすい)
(とはいっても、こう毎日やっていると飽きてくるものだ)
(ユラが居るにも関わらず、ついぼうっと外の景色を眺める)
(窓の下側は庭の外灯で明るいけれど、遠くの方は木々があるばかりで何も見えない)
(今日は半月…どちらかというと斜め上の方に弧を描いているけれど、上弦と下弦、どちらだったろうか…)

フフ、随分と余裕そうだね。
…なるほど。すべて満点なのだから、暇を持て余すのも無理はない。

今日の月は下弦だね。
月の右側が欠けているだろう?上弦はその逆で、左側が欠けている。
月出と月没では月の見え方が変わり 弦の部分が上か下かで覚えてしまうと間違えてしまう…そう以前教えたね。

(ユラはこちらを怒るでもなく、淡々と月について話してくれる)
(普段は書斎に籠りきりだったり、かと思えば外出をしたり、忙しい妖なのだと思っていたけれど…)
(彼からは焦りや苛立ちなど一度も感じたことがない)
(元よりそういった性格なのだろうか)
(ユラの顔をじっと見ていると、またも笑われてしまった)