優しくて、本当は弱いけれど、とても強い人ですよ?
私をたった一人で育ててくれて
お父様の事を一途に想っていて
その事に不満が無いと言えば嘘になりますね
正直、お父様の事よりも私の事を優先して欲しかったですし、盲目的と言いますか、お父様の事を想い過ぎるのは如何なものかと思っています
けれど私はお母様が苦労しながらも私のために頑張っているところも知っています
ここだけの話しですが、実はお母様が高校1年生の時に私を身籠っているんです
当然、お母様はおじい様に勘当され、高校も退学になってしまって、けれどお父様の事を想っているので女を武器にして生計を立てる事もできず
そんな未成年の女性が社会で生きていくのは相当お辛かったでしょう
それでも自分一人で生きていくだけならある程度、楽はできたと思います
けれど私を見捨てる事なく、就ける仕事も安い賃金のわりには重労働ばかりで、それをいくつも掛け持ちして
お父様に責任を取らせれば良いだとか、女を武器にすれば楽に稼げるだとか、言うのは簡単な事だと思います
けれど楽な方に流れず、自分の事を責めても他の人を責める事無く、強くあろうとしていました
確かにそのせいで私は貧しい思いを余儀なくされましたし、褒められない事もしてきましたが、それでもお母様を嫌った事は一度もありません
私はそんなお母様が大好きで、誰よりも尊敬できると人だと思っています
ふふっ…正気の沙汰とは思えないですよね?
それでも構わないです、それが私たち母娘の生きた道なのですから
華来のお母様はどんな人?