気づいたら私はパパに押し倒されていた

〇〇「怜…?」

怜って、ママの名前だ

いつも以上に酔ってるんだなぁ

私とママを勘違いしているみたいだ

未来「もう…酔い過ぎだよ…私はママじゃないよ?」

〇〇「…ごめん」

少し考えて冷静になったのか、ただ"ごめん"とそう呟く

未来「気にしないで?」

パパは悪くないんだから…

〇〇「…あっ、ごめん」

押し倒していた事に気づいたようだ

パパは咄嗟に離れようとするけど

〇〇「…未来?」

未来「パパ、私じゃママにはなれないけれど、ママが出来ることは、代わりはできると思うの」

そう言って私は押し倒された態勢のままパパを抱き締める

未来「今だけはママと思って良いんだよ?」

そう、私に出来ること…浅はかかもしれないけど、私はこれぐらいしか思い浮かばなかったから

〇〇「…未来は未来だ、怜の代わりにはなれないし未来の代わりだって誰にもなれない」

そう言ってぎゅっと優しく抱きしめ返してくる

そう、だよね…私なんかじゃママの代わりはできないよね

私なんかじゃ…

悲しくなり、胸が痛くなる

パパの役に立てない事への自責の念からなのか、それとも…

そんな私を気遣って、優しく頭を撫でてきた

もう…逆効果だよ…今はそんなパパの優しさが私にはツラいのに

でも…そんなパパの優しさは嫌いじゃない

未来「パパ…大好きだよ」

おわり※この先R-18注意
父と娘の関係1