名前:トウカイテイオー

ほらもう48人がL'arc忘れてる

うまだっち!

本拠地、中山で迎えた有馬記念
先行シンボリルドルフが大幅出遅れ、末脚も勢いを見せず惨敗だった
レース場に響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年は無冠だな」の声
無言で帰り始める選手達の中、昨年の有馬覇者トウカイテイオーは独り控室で泣いていた。
クラシック3冠で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト……
それを今のチームで得ることは殆ど不可能と言ってよかった

「どうすりゃいいんだ……」

トウカイテイオーは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、テイオーははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってはちみーを飲まなくちゃな」テイオーは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、テイオーはふと気付いた

「あれ……?お客さんがいる……?」
控室から飛び出したテイオーが目にしたのは、外ラチまで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのように恋はダービーが響いていた
どういうことか分からずに呆然とするテイオーの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「テイオー、並走だ、早く行くぞ」声の方に振り返ったテイオーは目を疑った
「ブ……ブライアン?」 「なんだテイオー、居眠りでもしてたのか?」
「ゴ……ゴルシコーチ?」 「なんだテイオー、かってにゴルシを引退させやがって」
「ヒシアマさん……」  テイオーは半分パニックになりながら掲示板を見上げた
1着:シンボリルドルフ 2着:マルゼンスキー(大差)3番:サンデーサイレンス(クビ)

暫時、唖然としていたテイオーだったが、全てを理解した時、もはや彼女の心には雲ひとつ無かった

「勝てる…勝てるんだ!」

マックイーンからシューズを受け取り、パンパンの良馬場へ全力疾走するテイオー、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった……

翌日、パドックで冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った
内川コピペ改変RA