Pさんは友人たちと心霊スポットとして有名なトンネルに肝試しに行きました。

トンネルに着くと、Pさんは足が重く感じるようになります。

そのとき、Pさんは「ただ怖く感じて足取りが重いだけ」と思って、あまり気にしませんでした。

しかし、トンネルの散策を一通り終え、帰ろうとした際にさらに足が重くなったことにPさんは気がつきます。

また、トンネルを離れるほど足がどんどん重くなっていく感覚もあったようです。

それでも歩くことはできたので、深く考えないようにしました。

車まで戻り、Pさんがエンジンをかけて車を出そうとしたとき、ついにPさんの足は動かなくなります。

いつまでも車を出さないPさんに友人たちは「どうした?」と声をかけます。

「足が動かなくて」と言ってPさんが自分の足に視線を向けると、青白い手がPさんの両足を掴んでいました。

驚いたPさんは「うわぁ!」と叫んで、視線をそらします。

友人たちがまた「どうした?」と心配して声をかけてくれたことでPさんは何とか冷静さを保つことができました。

恐る恐る自分の足を確認すると、足を掴んでいた手は消えていました。

「気のせいだった」と思って安心したPさんでしたが、帰宅してお風呂に入る際に足首にはしっかりと手で掴まれた跡が残っていることに気がついたそうです。














引き止める手