ある日、一人暮らしをしていたF子さんが仕事を終えて帰宅すると部屋に違和感を感じました。

部屋を見渡すと、出した記憶のない食器が机の上にあったり、テレビのリモコンの位置が変わっていたりなどの明らかに誰かが部屋に入った痕跡がありました。

F子さんが恋人に連絡をして「今日部屋に来た?」と確認しましたが、恋人は「行ってない」と言います。

事情を聞いた恋人はすぐにF子さんのもとへ来てくれ、警察に連絡もしてくれました。

警察が来て部屋を調べたところ、物が盗まれたり、壊されたりなどした形跡はありませんでした。

しかし、部屋を調べた警察の人たちは集まって何やら話し始めます。

しばらくするとF子さんに「ここで本当に生活されているのですか?」と質問されました。

F子さんは質問の意味がわかりませんでしたが「2年ほど住んでいます」と答えました。

その言葉を聞いた警察から「家電や家具はありますが、部屋からは指紋や髪の毛などが一切なくて、人が生活している痕跡がないのですが…」と言われたそうです。

この言葉を聞いたF子さんは自分が本当に実在する人間であるか不安を感じてしまいました。












人の痕跡がない…