小学2年生のK子ちゃんはおじいちゃんが大好きでした。

その大好きなおじいちゃんは病気で先がなくない状態で、最後の時を過ごすためにすでに自宅を戻っていました。

おじいちゃんはK子ちゃんに「おじいちゃんが死ぬときにはお父さん、お母さんと一緒に悲しんでくれるか?」と聞きました。

K子ちゃんはその言葉に「もちろん」と答えます。

おじいちゃんは何度も同じ質問をしてきましたが、K子ちゃんもその度に「もちろん」と答えていました。

また、そのやりとりを何度もしていることは家族やお見舞いに訪れる親戚たちも見ていました。





数週間後、おじいちゃんは亡くなります。


しかし、おじいちゃんの死因は病気ではなく、火事による焼死です。

その火事でK子ちゃんとお父さんとお母さんも一緒に亡くなってしまいました。

火事によってK子ちゃん一家が亡くなったと聞いた親戚たちはゾッとします。















K子ちゃんの下の名前は「カナ」でした。

そのため、おじいちゃんが何度も質問していたのは
「悲しんでくれるか?」
という確認ではなく
「おじいちゃんが死ぬときにはお父さん、お母さんと一緒にカナ、死んでくれるか?」
という一家心中の確認をしていたのでした。













いっしょにかなしんでくれるか?