こんなとこで何してるんスか?

(突如後ろからラギー先輩が現れた。私の肩に手を回すと、いつになく近い距離で話しかけてきた。)

今日は寮に来てくれる約束だったじゃないッスか。
オレとの約束破るなんて酷いじゃないッスかー?
…早く行きましょ。

(ラギー先輩は私の頭に顎を乗せて、ちらりと横目で相手を見た。相手はなにか言いたそうにしていたが、ラギー先輩はふいっと視線を逸らし、そのまま踵をかえして歩き出した。私も半ば引きずられるような形で、そのまま立ち去るしか無かった。)

(あ、あの、お返事はちゃんとしま…)

あー、そーいうのいーから。早く行くッスよ。

(ラギー先輩は私の言葉を遮ると、もう一度肩を引き寄せた。バランスを崩してラギー先輩に凭れかかるが、お構い無しにずんずんと歩いていく。)

監督生くん、案外変な虫が寄ってきちまうんスねぇ。
ったく、嫌ならちゃんと断らなきゃダメじゃないッスか。

(「…別に嫌だなんて一言も言ってないんですけど」という言葉が出かかったが、ラギー先輩があまりにも冷たい目をしていたので、飲み込むほかなかった。)

告白されている所を目撃される