(はっとして起き上がると、花京院があなたの肩に手をやって優しく揺すっていた)


花「あ、気がつきましたね!よかった…
体に異常はありませんか?痛むところは?」


(花京院曰く、承太郎を含めた3人で歩いているところに、ぶつかってきた子どもがスタンド使いで、能力の誤爆が起きてしまったらしい)
(なんともテンプレのようなありがちなスタンド事故だった)


花「あ、承太郎おかえり。子猫さんが目を覚ましたよ。外傷は見られないけど、頭を打っているかもしれないから油断はできない」

承「そうか。意識がはっきりしているなら一先ずはいいだろう。

さっきのガキに話を聞いてきたぜ。なかなか泣き止まないもんで苦労したがな…
スタンドに名前はつけていないらしいが、能力は『予知夢』だそうだ。
触れた相手を強制的に眠らせ、『これから起こる可能性のある未来』のビジョンを夢に見せるらしい」

花「ジョースターさんの隠者の紫ハーミット・パープルより簡単だね」

承「ただ、それがどれくらい先の未来なのかはわからねぇ。あるのはあくまで『起こるかもしれない』未来だ。
必ずその通りになるって訳でもねぇらしい」

花「パラレルワールドというやつかな?いくつもある可能性のうちのひとつ…

子猫さん、なにか見えましたか?
その様子だと、悪いものを見た訳じゃあなさそうだけど…」


(花京院の言葉に、うっすらと記憶が蘇る)
(派手な格好の女の子にママと呼ばれたこと、ベッドサイドの写真立て、未来の自分の姿、男性と揃いの指輪…)

(そういえば、男性を見た時に重なった面影。白いコートになぜ黒い学ランが浮かんだのか…?)

(顔をあげると、承太郎と目があった)


承「どうした?やっぱりどこか痛むか?
野郎、ガキだろうがこいつに怪我させたんなら容赦しねぇ」


(再びスタンド使いの子どものところへ行こうとする承太郎を、花京院と二人がかりで必死に止めた)




6部アニメ化記念2