(椅子に座ってコーヒーを飲む承太郎の頭が自分の手の届く位置にあることに気が付き、いつも被っている学帽をひょいと奪ってみた)


承「ん…
何してる子猫。
悪戯か?おまえは本当におれより年上なのか?

…そうしていると本当にガキみてぇだな」


(いつもは承太郎の頭の一部と化している不思議な帽子だが、外してみるとなんともない)
(被ってみても、特におかしな部分もなく、至って普通の学帽だった)
(大き過ぎて前が見えなくなってしまう)

(すぐに奪い返されるかと思ったが、呆れたように口元だけで笑った承太郎は、暫く好きにさせてくれた)
承太郎の帽子を奪う