(信じがたい。とてもじゃないがすんなりと受け入れられるような話じゃない。安っぽいファンタジーもいいところだ)

(だけど。だけど自分は知っている)

(真はこんな嘘を吐くような人間ではない)


(信じるよ、そう告げると電話の向こう側でハッと息をのむような音が響いた)

……嘘だよ。

(やがてぽつりと響いたのは弱々しく震えた声だ)

俺、自分でも分かってるんだよ。相当頭おかしいこと言ってるって。
俺がお前の立場でも信じられないような話してるって。

……変に、気を遣ってくれなくてもいいよ。

(信じるのが怖いと、その声に混じって聞こえた気がした)


じゃあ今から会おう
彼の部屋を訪れるようになったきっかけ9