(その言葉を皮切りに真が打ち明けてきたのは、俄には信じがたい話だった)
高校に上がってからさ、俺……人と話してるとその人の心の声っていうか、本音が聞こえるようになったんだ。
(本音?と思わずおうむ返しすると、真は電話の向こうで「うん」と小さく呟く)
テレビとか電話越しなら大丈夫みたいなんだけど、対面だと聞こえるんだ。
聞かないってことできなくて、嫌でも聞こえてきて……聞きたくないような本音も、たくさん聞いた。
もうそんなの聞きたくなくてさ、…だから学校行ってないんだ。
(予想だにしない打ち明け話にしばし言葉を失う)
(何かきっかけでもあったのかとようやくそれだけ尋ねると、真は小さく唸り声を上げたのちに言葉を紡いだ)
思い当たることと言えば体育の授業で頭ぶつけたことくらいだけど…けどだからって、そんなのありかって話だよな?
(世にも奇妙な物語かよ、と自嘲気味に彼は笑っている)
……ごめん、やっぱ信じられないよな。
変な話してごめん。できれば忘れてくれ。
(言葉を探しているうち、真は一方的とも思える口調でそう言った)
(このままでは電話を切られてしまう気がする…)
(自分は真のことをーー)
信じる信じない