(ーーどうする?どうするべきだ?)

(ぐるぐるとそんな自問自答を繰り返し、やがて真は遅すぎる決心を固めたのだ)

(母親は「分からないこと」が不安なんだ。だからやっぱり全部打ち明けようと)

(勿論恐怖はある。だけど母親をこれ以上そのままにもしてはおけない。そう思ったのだ)

(そして真は一歩踏み出し、母親に声を掛けようとしてーー)


「あの子、反抗期なの?それともやっぱり…やっぱり何かの病気なの?」


(息が詰まる)


「だとしたら、どうしたら…わたし、あの子とこれからどう向き合えばいいのか…」


(足が止まる)


「…今はお前に任せるって、あなた何言ってーー」


(時間すら、止まった気がした)

(気配を察知されたのか、それとも気付かぬうちに真自身が音を立ててしまっていたのか。それは彼にも分からない)

(けれどふと気付けば母親が目の前に立っていて。必死な表情で焦ったように何かを訴えていて)

(ーー耳に入ってきたその声が、てんでばらばらだということだけは確かだった)


寂しがりはひとりぼっちを望む9