(田中と遭遇してからしばらく経ったある日。自宅へと向かっていた自分の正面から、見覚えのある男子が自転車に跨ってやってくるのが目に入った)
ーーあ、

◯◯サーン、どーもー!
(田中だ)
(片手を大きく振りながらこちらの傍へと寄ってきた彼は、すぐ前で自転車を止めて片足を地面についた)
こんちは
この間ぶりっすね
今帰りっすか?
(実際帰宅途中であったため素直に頷くと、そうっすかぁ、と田中は妙に嬉しそうに微笑んで見せる)
…じゃ、あんまお邪魔してもあれなんで俺はこれで。
◯◯サンも気を付けて帰ってくださいねー
…あいつのこと、頼んます
(そう言って田中は若干傾けていた自転車を立て直し、ペダルにかけたままにしていた片足に力を込めた。ように見えた)
話をしないかと誘うそのまま見送る