(ぽかぽかと温かいこたつに足を突っ込んで、お椀によそってきたお雑煮を一口すする)

(薄い)

うん、薄いなぁ。…なあ、やっぱり今からでも、

(お椀を引っ込めようと正面から手を伸ばしてくる真から逃れるように体を捻り、お雑煮を死守する)

(そうまでするとさすがに諦めた様子で、真はそっと手を引いた。なんでそこまでして…という心情が顔に書いてある)

(体を正面に戻しお雑煮を二口、三口とすすっていく。何度すすってもやはり薄い。だけどーー不思議と満足感がある)

(そう言って真を見れば、彼は一度目を瞬かせたあと口元に小さな笑みを浮かべた)

…そうだな。
すごく美味しい訳じゃないんだけど、お前の言うようになぜか満足感がある。味、薄いのにな?

(互いに顔を見合わせしばし笑ったあと、少し軽くなったお椀をこたつテーブルの上に置き、真に問いかける)

(来年もまた一緒に作ってくれるか、というようなことを)

(真は驚いたように僅かに目を見開き、しばし沈黙。やがて破顔して、頷いた)

うん、そうだな。また作ろう。
来年、リベンジだな。

(じゃあ次は醤油を切らさないようにしないと。軽口を言いながらお椀を手に取り、すごく美味しいわけでもないのに何故か心を満たすような、そんな味のするお雑煮を一口すすった)
リベンジを誓う正月4