(そこに至ってようやく以前は深く考えるでもなく真っ先に思いついた理屈で納得していた事柄に向き合うことにしたのである。何しろ本にすら集中できないほど思考を占拠されることは今まで経験したことのない事態だったからだ)
(しかし考えども考えども答えでなかった)
(一瞬あずかり知らぬところで当事者になっている本人に確認しようかとも思ったが、すぐさま一蹴した。ーーお前のことばかり考えてしまうんだけど、◯◯はなんでだと思う?だなんて口が裂けても言えるはずがないからだ)
(そうこうしている間にも時間ばかりが流れ、これはもう答えを出すことを諦めた方がいいんじゃないかと思い始めた頃、彼はまたひとつ気付いたのである)
(自分でも驚くほどに◯◯のことで感情が揺さぶられている、ということに)
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