(間近で響いた低い声に急激に意識が引き戻される)
(目に映ったのはーー知ってる天井だった)
(視線を巡らせると自分のかたわらにはよく知っている男の子が、見慣れた姿の幼馴染が座っている)

…ごめんな、気持ちよく寝てるとこ。
いや、さすがに結構いい時間だからそろそろ起こした方がいいかなと思ってさ
(体を起こし窓の外へと視線をやると、もうすっかり暗くなってしまっている)
(どうやら相当な時間自分は眠ってしまっていたようだ)

…なあ、楽しい夢でも見てた?
なんかお前、結構笑ってたから
(ふふ、と笑って真は立ち上がり、こちらへと手を伸ばしてくる)
(夢の中とはまるで違う、大きな手の平だ)
(嬉しいような寂しいような。妙な感覚を覚えながらも、彼の手を取ったのである)