(こんな時間に来客だろうか…?)
◯◯ちゃん
おむかえ、きたみたいだよ?
(おむかえ…?)
(何のことだと首を傾げるこちらの手を取り、真が歩き出す。連れて行かれた先は玄関だ)
(真の小さな手が、名残惜しげに離れていく)
きょうはたくさんあそんでくれて、ありがとう
またあそんでね
(ちょっと寂しそうに笑いながら真が手を振る)
(その途端だった。背後で音を立ててドアが開く)
(反射的に振り返ると、ドアの向こうには夜が広がっていた)
(…いや。これはなんだ)
(一度真と外に出ようとした時には確かに普通の風景が広がっていた。だというのに今は完全な夜ーーというか暗闇だ。墨を流したような真っ暗闇が広がっている)
(呆然とドアの外を眺めていると、やがてその向こうから何かが聞こえてくることに気付く)
(…これは、声だ)
(妙に懐かしい声が聞こえる)
(その声に耳を傾けるうち、だんだんと眠気に襲われ始める。圧倒的なまでの睡魔に抗うことは到底できず、意識は次第に薄れていき、やがて完全に闇に囚われた)
☆おむかえ2