(寝ぼけ眼を擦りつつ上体を起こす。寝起きのせいか普段よりも頭は妙にぼやついていた)

(…何かを忘れているような…?)

(具体的に何がどうというわけではないが、何か引っかかる。そんな漠然とした感覚をふわりふわりと思考とともに漂わせているうち、思考が飛躍した)

(そういえば今日は大した用事もない。ならば隣に住む幼馴染みのところへ遊びに行こう、と)

(浮かんだ案に寝起きの頭がパッと晴れる。何か妙案に背中を押されるように布団から飛び出て、いそいそと出かける準備を始めた)

(けれどやはり頭の一角だけがどうにも晴れないーーそんな感覚に首を傾げながらも)


◎君を知らない僕と、僕を知らない君1