(さすさすと手の平で体を擦り擦り真の帰りを待っていると、部屋の扉の開閉音が耳に飛び込んできた。いよいよだ、と今一度気合を入れ直す)
(真にバレないようにこっそりと室内を覗き込む。こちらには全く気付いていないようで、普段着姿の彼は真っ直ぐに部屋の端へ。そして紙の束や参考書らしきもの、筆記用具を手に戻って来たかと思うと机の前に腰を下ろす。どうやら勉強を始めたようだ)
(クリスマスも勉学に勤しんでいる真の邪魔をすることは少々気が引けるものの、こちらとてわざわざおばさんに協力してもらっているのだ。このままここでジッとしているわけにはいかない。ここで退いては女が…人間が廃るというものだ!)
(と、己に言い聞かせつつ、寒さで強張った体を無理やり動かして室内とベランダを区切る掃き出し窓を開いた)
メリークリスマス!