エヘヘ……まさかマスターさまが、ゴッホお手製のクラゲ料理を食べてくれる日がくるなんて……
毎日挨拶レベルでお料理の話をしておいてよかった…
押しに押してそして引いて押して、マスターさまがうっかり頷いたところをゴッホは見逃さない……エヘヘ、生前は運も恋人も逃したけど……
……?ウフフ。ええ、もちろん耳なんて入れておりませんよ。
身体の部分は食べるのに抵抗があるっておっしゃってましたから……
マスターさまの言う通り、ちゃあんとクラゲの部分だけ……それも量は味見程度で…他はまっとうな食材です…
誓ってマスターさまを危険な目にあわせるようなものではありません。
お料理も、みなさまに教わってレシピどおりに作ったから……そこはご安心ください、マスターさま。
エヘへ、マスターさま……
どうしたんです?ゴッホのお料理、食べるの、お嫌?
冷めちゃうから……お嫌でなければ、そろそろお召し上がりいただければと……
………ああ!ああ!エヘ、エヘへ!
あっいえなんでもないです、なんでもないので、お気になさらず……エヘへ……エヘ……
おいしいですか?マスターさま。
ウフフ、それはよかったです…ほんとうに…エヘへ……フフフ…へへ……!
ハウッ!ど…どうぞ、遠慮なさらず全て召し上がって……エヘ…
ウフフ、ウフフ……
お口にあったようで本当によかったです。
ところでマスターさま、
日本には不思議な伝承があるようで。
ヤオビクニ……人魚の肉を喰らえば不老不死になると。
……どうしてこんな話をって?
エヘへ。さあ、ゴッホにもわかりません。
さっきキアラさまをお見かけしたからですかね……
? なにを、って。マスターさま、ウフフ、しどろもどろになってゴッホみたい。
なにを食べたかはマスターさまもご存知でしょう。
ご安心ください、先ほども申し上げたとおり、少々寿命が延びたとしても、マスターさまを『危険な目にはあわせたりしない』ので、大丈夫です大丈夫……ウフフ……
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