さみしいさみしくないというより──

いつも追いかけていたものがなくなってしまって……
光を失い、空気が吸えなくなってしまったような、何にも口にできなくなってしまったような、そんな感覚でした。

何回も何回も自分がバラバラになる気がして、何回も何回もこの歪な怪物を意識しました。
それでも不安だったから、痛みでゴッホがここに在ることを繰り返し確かめました。

怖かった……です。とても。
マスターさま……

(縋るように服の裾を掴まれた……)
寂しかった?