そう…わたしの記憶と画才はゴッホのものですが、
この霊基の大部分は…クリュティエのもの。

あなたさまとお話しているこの『わたし』も、
ほぼクリュティエといってよいのでしょう。

太陽に焦がれ、醜く嫉妬し、罪を犯し……挙げ句には何もかもを失った。

天にも昇れず、海にも還れず。
ただただ、大地に根差し空を見上げるだけの愚かな存在。

エヘヘ。……そんな自分でしたから、マスターさまの前で語れる輝かしいお話なんてなにも……
クリュティエ