--◯◯、おいで。

(喉を鳴らすと恐る恐る近寄る。やってしまった…煉獄さんを庇うつもりが、また助けられてしまった。そもそも、彼を庇うだけの実力はまだついていないのに)

俺は俺を庇わせるために、君を傍に置いている訳じゃない。

(ごめんなさい、と伝えるものの煉獄さんの顔が見れずに俯く)

…怪我はないな。
怪我はないが、俺が言いたいことは分かるだろう。

(小さく頷くと、張り詰めた空気が和らぐのを感じて漸くそっと顔を上げる)

…分かっているのなら、いい。
屋敷に帰ろう。

怒ってますよね?ごめんなさい…
赤い炎の先で落ちた