--兄上、これを。

今日は◯◯さんが料理を作ってくれてるんです。
たまには僕の代わりにと、気を利かせてくれて…だから僕は台所には行けません。
優しさを無下にはしたくないですから…。

だから兄上が代わりに台所へいってくれませんか?
もしかしたら、これが必要になっているかもしれないので…この軟膏を持って、◯◯さんの所にいってください。

よろしくお願いします、兄上。




(なるほど。
千寿郎が言っていたのはこのことだな。
皆でご飯を食べた後で、彼女に千寿郎からの軟膏であることを伝えよう。
そして俺からも千寿郎に礼を言わなくては…)

胡蝶の軟膏