(任務を終えた帰り道、夜も遅いからと藤の花の家紋の家に泊めてもらうことになった。どうしても目が冴えてしまって眠れない…。仕切りを隔てた先にいる煉獄さんは起きているだろうか…)

…まだ起きているのか。

(ちらりと見つめた仕切りの向こうから、気持ちが伝わったかのように声がかけられる)

それでも、目は閉じておいた方がいい。
…君が俺の方を見ている気がしたんだ。

--ほら、◯◯。
君の身体は疲れているのだから、もうおやすみ。

(いつもと違って煉獄さんが隣にいてくれるという安心感と、普段とは違う安心させるような静かな口調に、だんだんと瞼が重くなってきた…)

どうか、君の見る夢が良いものでありますように。
眠れない