君が安心できるのなら、こうして手を繋いでいよう。

(伸ばした手を包むように、けれどしっかりと手が握られる。何時もの安心できる大きくてあたたかい手だ)

こうしていると…昔を思い出す。
千寿郎が眠れない夜は、よくこうして手を握っていた。

俺は何処かへ行ったりはしないから、君も安心して休むといい。
朝が来たら、一緒に屋敷に帰ろう。

(そこまで言うとしっかりと握り直された手と、穏やかな表情に目蓋が重くなってくる。眠ってしまう直前に見えたのは、穏やかな優しい顔をした煉獄さんだった)
怖い夢続き