(任務を終えた夜、藤の家紋の屋敷でのこと。あまりの夢見の悪さに、仕切りの向こうに居るであろう彼にぽつりと声を漏らすと、衣擦れの音がする)

--うむ、君が起きているような気がしていた。

怖い夢、と言うと…そうか。
眠れなくなってしまったんだな。

(昼間とは違い声量を抑えた静かな声に、はいと返すと情けない声が出る。すると仕切りの向こうで煉獄さんが起き上がる気配がした)

…君が許してくれるのなら、少し話をしよう。
姿がある方が安心出来ると言うのなら、仕切りを退かして
怖い夢を見た