えーまたですか~? 本当、〇〇さんはしょうがない人ですね~。

「ちょっとアンタ! さっきからお姉ちゃんにばっかりお金出させてどう言うつもりなの!? お姉ちゃんも何で嬉しそうにしてんの!?」

えっ? た、黄昏……?

「お金無いって……いや、今朝出掛ける前に5000円渡したじゃないですか。どうしたんです? あのお金」

「えっ……美少女フィギュア買ったって……デートするってわかってたでしょう? 何で使っちゃうんですか?」

「良い女は財布を持ち歩かないって……〇〇さん、あなたって本当に……」

それは違いますよ~〇〇さん。本当に良い女はこうしてお金を沢山持ち歩くものですよ。相手の欲しい物を買ってあげられるように。

「ああもう! お姉ちゃんお人好し過ぎ! ちょっとはおかしいと思ってよ! この状況をさぁ!」

て言うか……二人とも何でいるの?

「お姉ちゃんとそんな女を二人きりにしておけるわけないでしょー!」

「私はその、黄昏が警察のお世話にならないように見張りを……こいつ止められるの私だけですからね」

じゃあせっかくだからダブルデートにしよっか。〇〇さんもそれで良い?

「まあそうだね。これ以上この女が調子に乗らないように監視しないと」

「はい、〇〇さん。お金もう一度渡しておきますから、これ以上姫宮先輩に迷惑掛けちゃ駄目ですよ?」

「朝霞ァ! 言ってる側から甘やかしてんじゃないわよ! アンタって本当にお姉ちゃんに似てきたよね! 駄目な奴に尽くそうとするところとか!」

「そうかな? でも姫宮先輩に近づけてるんなら嬉しい、かな……?」

「駄目なところを見習うなって言ってんのよー! 何でみんなわかってくれないのー!?」

黄昏に駄目って言われた……

「何あの地獄絵図みたいな空間……」

「とりあえず近寄らないでおきますか……」