名前:ハイドラ

インプット684回目




「ただいまなのじゃ!」





「……疲れた………」





「お帰りなさい」


(お帰り

元気いっぱいのメアリーと
げっそりしたロイ

ロイの腕には、
これまたぐったりした
見た事のない子供が
抱えられていた

…どうしたの?)





「それがのう?
こやつ、中々捕まらんのじゃ
身軽じゃし魔法使うしで
中々骨が折れたぞ」






「いや、ほぼ俺にやらせてただろ
アンタ…」






「……!」


(倉庫番は嬉しそうな表情で
ありがとうございますっす!と
2人に言って
子供を引き取った

…子供を
改めてよく見ると
本当にいちご大福のような
カラーリングだ…)





「勝手にいなくなるなって
いつも言ってるだろ…!

滅茶苦茶探したんだからな…!」






「いやぁ、
暇だったからつい…
悪かったよ」






「どこ行ってたんだ」

「いろんなところだよ」

「いろんなところって…

人間に見つかって殺されたら
どうするんだよ…」


「まぁ、その時はその時かなって」

「潔すぎる」


(まぁ、会えてよかったね

私の言葉に、
本当にありがとうございました、と
倉庫番)





「ほら、帰ろう」





「またね、メアリー、〇〇
ハイドラに……

………勇者の素質持ちさん」



(えっ?


私がロイを見れば
ロイは驚いたような
表情で固まっていた)





「何で知って…」


(ロイの呟きに、
それはそうだよ、といちご大福)





「この街の皆が
たまに噂してるからね」




(絶句するロイを前に
いちご大福は無邪気に笑い
倉庫番の手を引く

倉庫番は戸惑いながらも
再度礼を言って
ドアを出て行った

そしてようやく
いつもと同じ時間が
流れ始めたのだった…)



【おしまい】